全力解説 vol.24「2024/25シーズン用のコロナワクチン全5種類を徹底解説してみた」

本記事は、前回の全力解説 vol.23いま妊娠中のコロナ感染について分かっていること」の続きになります。
前回の記事では、
「コロナはかからないに越したことはないので、そもそも感染しないのが一番。なので人ごみではマスクをし、食事の前や帰宅時に手洗いうがいをする。体調が悪い時はむやみに出歩かず、また体調の悪そうな人に近付かない。」
「とはいえどんなに気を付けていても感染する時はしてしまうので、そうなった時に重症化や後遺症をきたすリスクを減らすためにワクチンを毎年きっちり接種する。」
という話を100回くらい書いてきたわけですが、
じゃ具体的にコロナワクチンっていつどれを打てばいいの?という実践編の話をしていきましょう🐻❄️

まず、接種の頻度に関して言えば(初回接種が済んでいる人は)基本は年一回で問題ありません。
毎年ほぼ決まって、年末年始の帰省ラッシュ時に流行のピークがやってくるので、そこに向けて抗体をつけておくならば10月~12月初旬くらいがベストでしょう。
次に、現在日本で流通している2024/25シーズン用のコロナワクチンとしては、
ファイザーの「コミナティ®」、モデルナの「スパイクバックス®」、第一三共の「ダイチロナ®」、Meiji Seikaファルマの「コスタイベ®」、 武田薬品の「ヌバキソビッド®」の5種類が存在しますが、
そんなに出されても違いがさっぱり分からんという人が99.99%かと思います。
かなり情報感度の高い方でも、コスタイベって効果が長持ちするんだよね?とかヌバキソビッドは副反応が軽いらしいぞ?というくらいの認識でしょう。
しかしこの5種類を「全部同じようなもん」と括ってしまうのはあまりにも勿体ない。
ピッコロ大魔王もベジータもフリーザもセルも魔人ブウもみんな悟空の敵キャラなんだよね?
とまとめてしまうくらいの暴挙であり、これら5種はみんなちがってみんないいを体現した個性派揃いのメンツなのです。
というわけで今日は、2024/25シーズン用として流通している5種のコロナワクチンの違いについてまとめてみましょう🐻❄️
小児用のコロナワクチンについてもしっかり解説するよ🐻❄️


・コミナティ(ファイザー)
コミナティ最大の強みは実績あるファイザー社製ということ。
コロナワクチン製造においては言わずと知れた先駆者であり、知見も相応に蓄積されており流通網もがっちりしています。
加えて、12歳以上用は既に薬液を溶かした状態で注射器に入っており(プレフィルドシリンジ)、
先っぽを注射針に変えるだけなので注射するのがめっちゃ楽というのも他タイプのコロナワクチンにはないメリットです。

出典:ファイザー
実際やってみると分かりますが、
バイアル(瓶)に入ってるタイプは清潔な蒸留水を入れてダマにならないようきちんと溶かして必要量だけ抜き取って…
という操作は想像の10倍くらいめんどくさいんですよ。
人手の少ない小規模な病院・クリニックなら尚のことです。
つまり、「実績」「取り回しやすさ」「知名度」などを総合的に考えると、
2025年1月現在、一般的なクリニックがコロナワクチンを1種類だけ納入するとしたら?という判断を迫られたらほとんどの病院ではコミナティが最有力候補になるでしょう。
私でもたぶんそうします。
欠点としては、コミナティの6ヵ月~4歳用と5歳~11歳用、そして上記の12歳以上用はそれぞれ別の薬扱いであり(中身は一緒なのですが量が違います)、
成人用に加えて小児への接種にも対応しようと思ったら3種類を納入しなければならないのが管理上めちゃくちゃ面倒くさいこと。


出典:ファイザー
しかも6ヵ月~4歳用は1バイアルが3回分なので、
接種希望者が3人揃うか、あるいは1~2人で3回分の接種費用を出す必要があり、
6ヵ月~4歳用のコミナティを仕入れている病院はメチャクチャ予防接種に前向きなクリニックぐらいしか無いというのが実情です。
6ヵ月~4歳児が初回接種を終えたあとの追加接種をするには現状コミナティしか選択肢がないので、
もっと取り回しやすい剤形になってくれれば良いのですが🐻❄️

・スパイクバックス(モデルナ)
スパイクバックスも、ファイザーに次いで実績のあるモデルナ社製なので信頼度は高いですね。
しかもスパイクバックスは12歳以上用の製剤をそのまんま生後6ヵ月~11歳に流用できる(※半量に調整する必要あり)という大きなメリットがあります。
つまり、小児に対応しようと思ったら何種類もワクチンを仕入れる必要があるコミナティ(ファイザー)と違って、
ただただスパイクバックスを仕入れまくるだけで成人にも小児にも対応可能、というのは管理上嬉しいポイントですね。
加えて、6ヵ月~4歳用のコミナティ(ファイザー)の初回接種は3回の注射が必要ですが、
スパイクバックスは2回で済みます。これは保護者の手間的にもありがたい🐻❄️

出典:モデルナ
…と、一見すると良いことずくめのように見えますが、そんなスパイクバックス最大の欠点として、
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- ・ダイチロナ(第一三共)
- ・コスタイベ(Meiji Seiika ファルマ)
- ・ヌバキソビッド(武田薬品)
- まとめ
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