全力解説 vol.60「妊婦健診のときに産婦人科医が考えていること」

「妊婦健診」にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
妊娠~出産までの間で行われる母児の健康状態の確認…というのが一般的な定義ではありますが、
超音波越しとはいえエケチェンを見られる数少ない機会ですので、妊婦さんにとっては単なる「状態確認」の役割を遥かに超える存在でもあります。
その一方で、異常を指摘されたらどうしようかと不安になる、病院に行く時間がなくて困る…といったネガティブな感情を抱かれることも少なくありません。
そんな妊婦健診について、やってる側(産婦人科医)は何を考えているのか、
どういうことに注意しながら健診をしているのか。
毎回、同じような感じで血圧や体重を測ったり尿検査や超音波をやってるだけのようにも見えますが、「何を気にしているか」は週数ごとに案外バラバラだったりします。
てなわけで、今回のテーマは『妊婦健診の時に産婦人科医が考えていること』です。
産婦人科側が裏で巡らせている考えについて知りたい方はぜひどうぞ🐻❄️
妊娠5~7週頃(最初の受診)
この時期は厳密には妊婦健診ではありませんが、まずはここの話から。
自然妊娠の場合、妊娠5~6週頃に自宅で妊娠検査薬を使い、その一週間以内くらいに産婦人科を受診されることが一般的なため、
「妊娠を確認するための最初の受診」は妊娠5~7週頃になることがわりと多いです🐻❄️

この時期に産婦人科医が気にしていることは、主に「子宮内の妊娠か」「流産ではないか」の2点です。
「子宮内の妊娠か」、医学的に言えば異所性妊娠(子宮外妊娠)の除外ですが、
異所性妊娠を放置するとエケチェンが発育するかどうか以前に母体の命にかかわるので、これは絶対に見逃せません。
基本的にエケチェンの袋(胎嚢)が見られ始めるのは妊娠5週頃なので、
妊娠6週くらいになっても胎嚢が見えない場合は異所性妊娠の可能性を考える必要があります。(単に月経や排卵時期が乱れているだけのパターンも多いです)
よって、「子宮内に胎嚢が見えた」というのはそれだけで安心材料になります。
厳密には「子宮内に胎嚢が見えたとしてもふたつ目の胎嚢が子宮外に着床している(子宮内外同時妊娠)」という超レアケースもあったりするので油断はできないのですが。

子宮内の妊娠が無事に確認できた場合、次に注意するのは「流産ではないか」です。
そもそも全ての妊娠のうち、流産がおよそ2割を占め、それ自体は避けられないのですが、
胎児心拍の確認以降は流産の割合が9.4%まで下がり、
そこからさらに2週間ほど経てば流産率は1.5%まで下がります。(参考)
よって「心拍が確認できるか」というのは非常に大事。
妊娠5~6週頃だと心拍がギリギリ確認できるかどうかの時期ですが、まずはそこの確認が第一歩になります🐻❄️
妊娠8~10週頃(週数を決めるタイミング)
子宮内の妊娠と心拍が確認できれば、ひとまず安心。
次に産婦人科目線で気を使うのは「週数(予定日)の決定」です。
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- 妊娠8~12週頃(一回目の妊婦健診)
- 妊娠12~16週頃(二回目の妊婦健診)
- 妊娠16~23週頃(3・4回目の妊婦健診)
- 妊娠24~29週頃(5・6・7回目の妊婦健診)
- 妊娠30~35週頃(8・9・10回目の妊婦健診)
- 妊娠36~39週頃(11・12・13・14回目の妊婦健診)
- 妊娠40~41週(妊婦健診?)
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