全力解説 vol.64「縦で切る帝王切開と横で切る帝王切開の違い」
【おしらせ】
2026年5月13日、ブログ『産婦人科医が漫画を読む』の設立=産婦人科医やっきーの活動開始からちょうど4年が経過しましたので、
4周年記念記事『今さらキングダムを全巻読んだ』を更新しました。キングダム読者の方はぜひどうぞ🐻❄️

さて、先月執筆したvol.61「前置胎盤と低置胎盤と前置血管の話」について、このようなお便りが寄せられました。
私も前置癒着胎盤で帝王切開をした経験があります。
そのとき、子宮を縦に切ったと説明を受けたのですが、帝王切開の切り方による違いはあるのでしょうか?
帝王切開の手法、実はけっこういろいろあります。
まず患者さん側にとってイメージしやすいのは、お腹を縦に切る or 横に切るという分類軸。
それらの中でもさらに術式が細分化されるんですが、その話はあとにするとして。

そんな「お腹を切る向き」と別の分類軸として、子宮の切り方にもいくつか種類があります。
ほとんどの場合、子宮の下のほうを横方向に切る「子宮下部横切開」が行われるのですが、
今回コメントされた方のように縦に切る場面もときどき存在しますし、それ以外の方法が採用されることもあります。

出典:杉本充弘 "古典的帝王切開術" 産科と婦人科 76(suppl): 55-60, 2009.
実際のところ、どの手法が採られるかは担当医の経験や慣れ、医学的適応などで半ば自動的に決まるので、患者さん側からすれば選ぶ余地はそれほど多くないところですが、
とはいえ「産婦人科医側がどういう基準で切り方を決めているのか」「それぞれにどのような長所と短所があるのか」といった話を知っていて損はないはず。
てなわけで本日は「帝王切開の手法の違い」について解説していきましょう🐻❄️
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