全力解説 vol.53「なぜ『ホルモンバランス』はうさんくさいのか?」

「ホルモンバランスが乱れる・整う」って何?
やっきー 2025.12.18
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日本の産婦人科医として最強の戦闘力(53万)を持つ宋美玄先生が編集長を務める「Crumii」という医療メディアがあります。

私もときどきCrumiiに『産婦人科医やっきーのトンデモ医療観察記』シリーズを寄稿をしているのですが、「これはさすがに修正依頼くるだろ」と思うレベルでふざけ倒した記事そのまんま載ってしまうので、

ちゃんと自分でブレーキを踏まねばヤベエぞという気にさせてくれる、そんな素敵な医療メディアとなっております。

イヌに噛まれた時、力ずくで引き抜こうとするとかえって裂傷がひどくなるため無闇に力で抵抗しない方が良いとされていますが、Crumiiの編集方針はそれなのかもしれません。

もしかするとCrumiiのスタッフから私は狂犬か何かだと思われているのかもしれませんが、監修医師一覧を見ると高名な先生方が居並ぶ中で私だけハンドルネームかつ動物アイコンという露骨に浮いた存在なのだから仕方ない。

もし例の警察官の方が「ちょっと可愛いっぽい、どうぶつのアイコンの人の記事を絶対に載せてはいけません」と言ってたら私は監修医師から外されてたかもしれません。よかったよかった。

今回、そんなCrumiiに「なぜ『ホルモンバランス』はうさんくさいのか?」という記事を寄稿しました。

この記事は「腟マッサージって意味あるの?」という記事の中で軽く触れた『ホルモンバランス』に焦点を当てて書いたのですが、

軽い解説になるかと思って調べ始めると予想以上に掘り甲斐のあるテーマになりました。

というのも、個人的には『ホルモンバランスが乱れる・整う』を謳った医療情報の98%くらいはその時点で信用してないんですが、

かといって『ホルモンバランス』が水素水やマイナスイオン級の完全無欠トンデモ医療ワードかと言えばそういうわけでもなく、

私自身も患者さんへの説明をする上で「ここはホルモンバランスって言った方が伝わりやすいからあえて使おう」と判断することも全くのゼロではありません。1年に1回くらいは使うことがあります。

というわけで本記事は、Crumiiに寄稿した「なぜ『ホルモンバランス』はうさんくさいのか?」の深掘り版です。

『ホルモンバランス』という言葉が歴史上どのように使われてきたのかを掘り下げつつ、日本のみならず世界的に『ホルモンバランス』という言葉が不適切な使われ方をしている現状、

そして『ホルモンバランス』という言葉を日常生活で役立てる方法について解説していきましょう🐻‍❄️

この記事は無料で続きを読めます

続きは、6375文字あります。
  • ホルモンとは何か?
  • なぜ『ホルモンバランス』はうさんくさいのか?
  • 『ホルモンバランス』の歴史
  • 『ホルモンバランス』のトンデモ医療化
  • 『ホルモンバランス』との正しい向き合い方

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